明日の記憶
- 出版社/メーカー: 東映
- 発売日: 2006/10/21
- メディア: DVD
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原作の小説では、主人公目線で描かれているから主人公の病気に対する葛藤とか苦しみはよく分かるんだけど、最終的にアルツハイマーが進行して妻が妻だとも分からなくなっても、それはもう本人にとっては悲しみではない(それが悲しいことだということも理解できない)から最後のシーンはなんだかちょっと感動的だったりした。読み終えてなんとなく清々しい気分にさえなった。だけど映画ではどうしても周りの人、主に妻の目線で観てしまうから最後のシーン、壮大な景色の中で絵的には綺麗なんだけど、この先に待っているものは?そう考えると暗い気分になった。
今の職場で主に相手をしているのは後期高齢者と呼ばれる年代の人達で、当たり前のようにみなさんアリセプトを飲んでいらして、本人はもう薬も取りに来れないから世話をしている家族の人やヘルパーさんが代理で来ることが多いのだけど、やっぱり多かれ少なかれ大変そう。まあ歳を取るということは少なからずそういうことだし、仕方ないことではあるのだけど。この作品は若年性の話だけど、大切な人のことを忘れるのも、忘れられるのもどちらも悲しい。