顔合わせの日はその後すすきので軽く飲んで、親戚のおじさんちに泊めてもらった。
その家に本当は一緒に住んで、いつもにこにこ大声で笑っているはずのおばさんが3週間前にくも膜下で倒れて、一命は取り留めたものの今もICUに入院しいるので、顔合わせの前にお見舞いに行った。目をぱちくりさせて口もぱくぱくしてるのに意識はないんだって。今にも起き上がって喋りそうな顔をして、たまに涙も流すのに意識がなくて、あと1週間何も無ければ脳死と思った方がいいと医師から言われていて、でも生きているのに。
元々とても明るい、冗談ばっかり言う優しいおじさんもなんだか小さくなってしまって、そんな時に押し掛けたら迷惑じゃないかとはじめは心配していたのだけど、みんないたからかその日はよく笑っていた。悲しそうに。日にちもたって、少しずつ心の整理ができてきている、と。
おじさんの家はインテリアがおばさんの趣味全開で、ここにいないことが不思議だった。
奇跡が起きますように。